研究課題/領域番号 |
18K07639
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
武中 正 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80626771)
|
研究分担者 |
山崎 秀哉 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50301263)
鈴木 弦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80279182)
増井 浩二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20783830)
吉田 謙 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (10463291)
秋山 広徳 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20448111)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 3次元ポリマーゲル線量計 / 高線量率密封小線源 / Ir192 / 不均質補正 / 放射線治療 / RALS |
研究実績の概要 |
研究目的は、連続的な線量分布を直接測定することができる3次元ポリマーゲル線量計を導入して、アプリケータ偏位による線量分布の変化を実測解析し、さらに不均質補正が可能な新世代治療計画装置を用いて、より正確な高精度小線源治療の品質保証を行うことである。 高線量率(HDR)RALS用密封小線源用のR2-吸収線量測定用ファントムを設計した。高線量率密封小線源(Ir192)の線量分布は急峻であり、僅かな位置誤差で大きな線量誤差が生ずる。良好なR2-吸収線量を測定するためには、線量分布が平坦で均一である方が望ましい。そのため小線源治療で行われた第3者検証に関する論文(1)等を参考にアプリケータの幾何学的配置、線源配置を工夫し線量分布が平坦になるように専用ファントムを設計、製作した。また「線量検証のための密封小線源治療における吸収線量の標準計測法」を基にリファレンス線量計でも測定可能な測定治具も同時に開発、作成した。現在リファレンス線量計の測定結果を解析しファントムの評価中である。同時に三次元ポリマーゲル線量計も作成し解析を開始した。 (1)Robert J.M Elfrink, et al., Radiotherand Oncol, 59,297-306, 2001
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高線量率(HDR)RALS線源用のR2-吸収線量測定用ファントムを設計した。高線量率密封小線源(Ir192)の線量分布は急峻であり、僅かな位置誤差で大きな線量誤差が生ずる。良好なR2値を測定するためには、線量分布が平坦で均一である方が望ましい。そのためRobert J.MElfrink, et al., Radiotherand Oncol, 59,297-306, 2001などの論文等を参考にプリケータの幾何学的配置、線源配置を工夫した専用ファントムを設計、製作した。また線量検証のための密封小線源治療における吸収線量の標準計測法を基にリファレンス線量計でも測定可能な測定治具も同時に開発、作成した。現在リファレンス線量計の測定結果を解析しファントムの評価中である。同時に三次元ポリマーゲル線量計も作成し解析を開始している。
|
今後の研究の推進方策 |
不均質補正が可能なAdvanced collapsed cone engine (Oncentra Brachy ACE of Elekta )を搭載した治療計画装置を使用して水透過物質と骨等価物質や空気が混在した部分の不均一補正された線量計算し、線量分布図を得る。不均一補正の有無による線量分布の変化を検討するために、線量評価として標的体積のD90、D95、D100等、リスク臓器の線量指標であるD2cc、D1cc、D0.1ccの値を検討する。 3次元での線量分布を評価する為に水等価物質のみの場合と、骨や空気など不均質な部分を含む場合の治療計画を作成し、3次元ゲル線量計を用いてそれぞれ実測し比較検討する。使用するファントムは不均質物質を含み、かつ単純な構造のファントムを設計中である。解析方法は、IMRTの検証で一般的なγ-lndex法で評価する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2018年度に開催された関連学会が京都など地元で行われたこともあり、旅費が少なく済んだ。2019年度は3次元ゲル線量計の作成を本格化させるため、原材料の購入費と情報収集のため学会参加の旅費に充てる予定である。
|