研究課題
基盤研究(C)
前立腺癌小線源治療に関する臨床データ、dose-volumeデータ、生物学的データを機械学習の手法を用いて統合分析し、有害事象や再発を予測するモデルを構築することを目的とした。その結果、機械学習を用いた直腸出血の予測モデルは、従来有用と考えられてきた直腸出血の予測因子よりも高い予測精度を示すことがわかった。また、小線源治療後の再発を予測するモデルを構築し、臨床的再発部位の予測に関しても機械学習が有用である可能性が示唆された。
医学
本研究で構築したモデルを活用し、前立腺癌小線源治療後の有害事象出現や再発リスクの高い症例をスクリーニングできる可能性が示唆された。特に、臨床的再発部位を予測することで、再発予防に適した後治療(例えば骨盤リンパ節転移の可能性が高い症例には骨盤領域に対する予防照射を行うなど)を検討できる。治療後の有害事象や再発予防につなげることで、個人のQOL向上が期待されるだけでなく、社会全体としての医療費の削減にも寄与できる可能性がある。