研究課題
本研究の目的は,インターベンショナルラジオロジー(IVR)の分野における被ばくのリアルタイムでの線量管理である.IVRは,広く動脈などの手術に用いられているが,使用する線量が,放射線診断などに比べて圧倒的に高いにもかかわらず,放射線を知覚できないためか,患者のみならず,術者の被ばく線量も高い傾向にあるという問題がある.今年度は,以下の点を遂行した.1.インターベンショナルラジオロジー用の線量可視化複合現実システムの完成:リアルタイムモンテカルロシミュレーションの技術を用いて,術中に患者に照射しているX線のリアルタイム線量を術者の視野内にヘッドマウントディスプレイを通じて映し出し,空間中のリアルタイム線量も視野内に線量率に比例する球として映し出す,IVR用の複合現実線量可視化システムのプロトタイプを完成させた.術中の管電圧や管電流の情報は,機器からリアルタイムに取得し,モンテカルロシミュレーションによる放射線量の計算の入力情報ととする.2.複合現実を利用したインターベンショナルラジオロジー用線量可視化システムの論文受理:上記のシステムの内容をJournal of Medical Systems誌に投稿し,受理された.この論文はイギリスの専門誌Interventional News誌で紹介された.上記の発表を,論文9件(査読付き論文8件),学会発表6件(招待講演2件,国際学会1件)として発表した.
【紹介記事】Novel mixed reality dose visualisation system may help manage radiation exposure during IR procedureshttps://interventionalnews.com/mixed-reality-dose-visualisation-radiation-exposure/
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 備考 (1件)
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