100例以上の食道癌DWI撮影とIVIM解析を行い、次のような結果を得ることが出来た。まず、食道癌の腫瘍灌流(PP値)は予後と相関し、PP値が低い症例は予後不良であること、食道癌の腫瘍灌流は化学放射線療法の治療効果と相関し、PP値が高い症例は化学放射線療法に奏功する傾向があること、また、食道癌の腫瘍内ADC値をヒストグラム解析し、定量化した数値が食道癌の化学放射線療法や化学療法の効果予測、手術後の予後予測に有用であることがわかった。これらの結果から、DWIやIVIM MRIは、最も効率的な治療を事前に予測出来る個別化医療の重要な指標となる可能性が見出された。
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