研究課題/領域番号 |
18K07675
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
竹中 大祐 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (60258233)
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研究分担者 |
大野 良治 藤田医科大学, 医学部, 教授 (30324924)
吉川 武 神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (40332788)
関 紳一郎 神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (30773519) [辞退]
西村 善博 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (20291453)
眞庭 謙昌 神戸大学, 医学研究科, 教授 (50362778)
岸田 雄治 神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (90792250) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 放射線医学 / CT / 人工知能 / 被曝線量低減 |
研究実績の概要 |
2007-2017年に神戸大学医学部附属病院放射線部にてCADアルゴリズム開発および性能評価を目的に被験者の同意を得て取得した320列及び64列CT装置にて撮像された通常線量および低線量CTデータをもとに,Deep Learningの手法により,2003年より我々が継続的に開発および改良してきた肺癌検診用CADアルゴリズムおよび肺結節自動体積測定用CADアルゴリズムをサイバーネット社製解析ソフト開発用ソフト「MATLAB」を用いて改良した。そして,新たにDeep Learningを用いたAIによる肺結節自動体積測定用CADアルゴリズムの精度を3名の放射線科医によって作成されたStandard referenceとの精度評価をするとともに,肺結節患者における両・悪性鑑別診断能を評価し,その結果をCARS 2020にて発表するとともに,研究成果を放射線医学領域のtop journalであるRadiologyにて発表した。 あわせて,現行の低線量CT検診用撮像プロトコールにおいて,逐次近似再構成法や逐次再構成法を応用した再構成アルゴリズムを用いることにより,X線被曝を単純写真と同程度に低減した超低線量CT撮像を可能にするプロトコールを作成する際に,CT値の精度保証が必要であることから,Phantom Laboratory社製COPDGene IIファントムを購入し,各種条件でCT値の評価を行った。また,新たに人工知能を応用した再構成法を開発し,従来の手法との差を評価し,北米放射線学会が主催する107th Annual Meeting of Radiological Society of North America (RSNA 2021)にて投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度の実験でCT検査における被曝線量低減を試みたが,人工知能併用再構成法において抽選両領域の画質提言が確認されたため,再構成法の改良と今年度の再実験を予定している。 COVID-19の蔓延により患者検査数の著明な減少により,目標検査数には届かないため,新たな患者データを用いた評価の進捗がなく,新たな低線量CTにての評価に至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
人工知能応用再構成作成の改良を行い,再度COPDGeneIIファントムにてCT値変化などを評価し,至適な撮像法を再度決定するとともに,決定された撮像法にて可能な限り患者データの取得を試みるが,COVID-19蔓延によるデータ収集には課題が残る。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度はCOVID-19蔓延により,国内外の学会で発表を行うことができなかったため,次年度使用額が生じた。 2021年度は可能な限り国内外学会に出席して発表を行うとともに,人工知能応用再構成作成に必要なワークステーションやハードディスクなどを購入する予定である。
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