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2020 年度 実績報告書

エクソソームの細胞特異性を利用した新規放射線増感剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K07676
研究機関神戸大学

研究代表者

犬伏 祥子  神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (60585959)

研究分担者 佐々木 良平  神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (30346267)
宮脇 大輔  神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (30546502)
吉田 賢史  神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (80351906)
下野 洋平  藤田医科大学, 医学部, 教授 (90594630)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードエクソソーム / 放射線 / miRNA
研究実績の概要

日本の死亡率1位はがんで全死亡率の30%を上回っている。さらに高齢化が急激に進んでいることも影響し、より低侵襲で治癒率の高い治療法の開発が望まれている。放射線治療は低侵襲な治療の代表であり、その優れた治療精度のために次世代のがんの治療の筆頭となっている。しかし、膵がんなどの放射線感受性が高い消化管に囲まれた臓器では、投与できる線量が他部位のがんに比べて圧倒的に低いことや、間質が多いことなどから化学療法による十分な放射線効果も得難い。近年、がんの治療において、マイクロRNAを用いた核酸療法の開発が行われている。マイクロRNAとは、わずか20-24塩基程度の、タンパク質をコードしないRNAで、細胞内でのタンパク質発現の調整に大きな役割を担っている。このマイクロRNAを用いた核酸療法の臨床応用に向けてはドラッグデリバリーという大きな課題がある。そこで、申請者らはエクソソームの細胞特異性に着目した放射線増感剤の開発について検討を行った。
放射線照射後に分泌されるエクソソーム(IR-exo)と未照射細胞から分泌されるエクソソーム(Cont-exo)に含まれるmiRNAを比較検討したところ、いくつかのmiRNAに変化が見られた。変化の見られたmiRNAの一つである、miR-6823-5pがSOD1(Superoxidedismutase)を阻害することを明らかにし、それに伴い細胞内ROSの発現上昇およびDNA損傷を引き起こすことを明らかにした。本研究の結果は、エクソソームを利用した放射線増感剤の開発に一歩になりえる
と言える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Exosome-mediated radiosensitizing effect on neighboring cancer cells via increase in intracellular levels of reactive oxygen species2021

    • 著者名/発表者名
      Nakaoka Ai、Nakahana Makiko、Inubushi Sachiko、Akasaka Hiroaki、Salah Mohammed、Fujita Yoshiko、Kubota Hikaru、Hassan Mennaallah、Nishikawa Ryo、Mukumoto Naritoshi、Ishihara Takeaki、Miyawaki Daisuke、Sasayama Takashi、Sasaki Ryohei
    • 雑誌名

      Oncology Reports

      巻: 45 ページ: -

    • DOI

      10.3892/or.2021.7964

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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