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2019 年度 実施状況報告書

PETでの網内系・センチネルリンパ節描出のためのGa-68 colloidの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K07689
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

高橋 和弘  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20370257)

研究分担者 松坂 陽至  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (00594483)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードGa-68標識スズコロイド / PET / クッパー細胞 / 貪食能
研究実績の概要

今年度は、前年度に得られたGa-68標識スズコロイドの適切な標識条件を用いて標識したものを利用し、健常ラットの生理的分布を小動物用PETを用いて詳細に解析した。解析ソフトを利用し、肝臓や脾臓、血中、肺などの集積を詳細に評価した。
また、肝クッパー細胞を除去する薬剤を投与し、その肝臓への取り込みの変化を確認した。肝臓クッパー細胞を特異的に除去する薬剤Chlophosomeを投与し、肝臓のクッパー細胞を一時的に除去し、その状態でGa-68標識スズコロイドを投与前後で撮像した。クッパー細胞除去後では明瞭に肝臓の集積が低下し、Ga-68標識スズコロイドが肝臓のクッパー細胞に特異的に取り込まれていることを確認した。
さらに、疾患モデルとしてラットでNASH(非アルコール性脂肪肝炎)モデルを作成し、その集積の取り込みの変化を確認した。MCD食を与える前と投与後4週間後でGa-68標識スズコロイドPETを施行した。すると、肝臓の辺縁優位に肝臓の集積が有意に低下した。
結果として、Ga-68標識スズコロイドによって肝臓のクッパー細胞の貪食能を評価可能であることが示された。
問題点としては、放射化学的純度としての標識率を確認する方法が確立できず、標識率が不明であったが、フィルターによる濾過によって200μmの大きさ以上のコロイドが60%以上は認めており、フリーのGa-68イオンの割合よりもコロイドのサイズの大きさが生体内分布に寄与することから、フィルター濾過のサイズ分布をもってその標識率を示すことにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初の予定では、今年度は論文投稿までは行かないと想定されていたが、in vivoのPETデータも十分に出揃ったため、図や文章をまとめ、学術論文誌に投稿中である。

今後の研究の推進方策

今後は、in vitro、in vivoの療法でさらに詳細な検討を行い、肝臓のクッパー細胞の貪食能を生体内で評価できる手法として確立する。
さらなる疾患モデルとして放射性肝臓炎による肝クッパー細胞の貪食能の変化を評価する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Development and preclinical PET imaging of 68Ga-tin colloid for visualization and quantification of the phagocytic function of Kupffer cells2019

    • 著者名/発表者名
      Yohji Matsusaka, Kazuhiro Takahashi, Tadaki Nakahara, Masahiro Jinzaki.
    • 学会等名
      SNMMI2019
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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