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2021 年度 研究成果報告書

初期レドックス反応に基づく重粒子線の増感に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K07695
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構

研究代表者

松本 謙一郎  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所 放射線規制科学研究部, グループリーダー (10297046)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード放射線増感 / 重粒子線 / 炭素線 / 放射線生物影響 / 活性酸素 / 過酸化水素 / 紫外線 / ヒドロキシルラジカル
研究成果の概要

重粒子線が生成する過酸化水素(H2O2)の生物影響に対する増感因子についてマウス個体を用いて評価した。H2O2分解酵素であるグルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-Px)を失活するセレン(Se)欠乏マウスを作成した。X線または炭素線をSe欠乏マウスに単回全身照射後の30日間生存率、後肢への単回照射後の脚短縮率、頭部への単回照射後の脳内レドックス状態を調べた。Se欠乏は30日間生存率を有意に低下したが、脚短縮率および脳内レドックス変化は正常マウスと差が無かった。後肢への炭素線照射直後に紫外線照射を行い、H2O2を分解してヒドロキシルラジカル生成を試みたところ、脚短縮率の増大と加速が観察された。

自由記述の分野

物理系薬学

研究成果の学術的意義や社会的意義

セレン欠乏によりグルタチオンペルオキシダーゼの過酸化水素分解能を失活させた場合には、炭素線の生体影響の増感を組織単位で観察することはできなかった。しかし炭素線照射直後の組織への紫外線照射により、過酸化水素を分解してヒドロキシルラジカルの生成を試みたところ、炭素線の生物効果の増感が見られた。過酸化水素からヒドロキシルラジカルが発生する反応を促進すれば、重粒子線による過酸化水素の特徴ある分布に基づいて、腫瘍組織特異的に重粒子線の効果を増幅できる可能性が得られた。

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公開日: 2023-01-30  

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