炭素イオン線は高LET放射線で高いRBEを持ち、単回照射が基本の術中照射に適している。しかし、いままで①手術室と直結された照射室がなかったことと、②開創状態で治療計画を行う必要があるがボーラスやコリメータの作成に数日間以上の時間を要したこと、③照射方向が固定され手術体位あわせた照射ができないことなどから、試みられてこなかった。本研究では、総合病院直結、スキャンニング照射、回転ガントリーという世界で唯一理論的に術中重粒子線療法が可能な条件を備えた山形大学医学部東日本重粒子センターにて、実際に治療を行うための各種要件が満たされていることを確認することができた。
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