研究分担者 |
鷺山 幸二 九州大学, 大学病院, 助教 (20755243)
山崎 誘三 九州大学, 大学病院, 助教 (00643347)
松浦 由布子 九州大学, 大学病院, 医員 (40825345)
日野 卓也 九州大学, 大学病院, 医員 (10807100) [辞退]
筒井 聡一郎 九州大学, 大学病院, 医員 (50825346) [辞退]
藪内 英剛 九州大学, 医学研究院, 教授 (70380623)
本田 浩 九州大学, 大学病院, 教授 (90145433) [辞退]
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研究実績の概要 |
研究計画に基づき、乳癌術前精査においてAPTイメージングの撮像を行った。小さな病変では画像の解像度の問題があったが、2cm以上の腫瘤性病変では概ね信号の計測が可能な画像を得られた。撮像した画像を解析し、未治療乳癌(浸潤性乳管癌)66症例について解析し、APT信号と生物学的所見との比較を行った。サブタイプの内訳はluminalタイプ乳癌48例、HER2タイプ乳癌8例、トリプルネガティブ乳癌10例であった。luminalタイプ乳癌ではAPT信号が1.74 ± 0.83%、HER2タイプ乳癌では1.83 ± 0.21%、トリプルネガティブ乳癌では2.75 ± 0.42%であり、トリプルネガティブ乳癌はluminalタイプ乳癌、HER2タイプ乳癌よりも有意に高いAPT信号を示した(P = 0.0007, 0.03)。核グレードとAPT信号との比較では、nuclear grade 1または2の乳癌31例のAPT信号は1.71 ± 0.84%、nuclear grade 3の乳癌35例のAPT信号は2.08 ± 0.76%で、有意差は見られなかった(P = 0.06)。Ki-67ラベリングインデックスとAPT信号には弱い正の相関が認められた (r = 0.38, P = 0.002)。Ki-67低値(30%以下)の乳癌35例のAPT信号は1.60 ± 0.79%、Ki-67高値(30%を越える)の乳癌31例のAPT信号は平均2.25 ± 0.70)%で、Ki-67高値の乳癌はKi-67低値の乳癌よりも有意にAPT信号が高かった(P=0.0007)。ROC解析ではAUC = 0.74であった。これらの結果について、論文がclinical imaging誌に掲載された。
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