研究課題
基盤研究(C)
当初、当院で放射線治療を行った転移性腫瘍の患者500例を対象とし、 多層ニューラルネットワークを用いてモデルを構築し、予後予測・ 治療方針決定アルゴリズムの決定を検討していたが、当初の計画よりも対象症例の背景のばらつきが大きく、計画遂行が困難であった。そのため、付随研究として、婦人科癌の放射線治療における骨盤内リンパ節領域を50例の教師データからディープラーニングを用いた自動抽出シ ステムの構築を行った。5例のテストケースによる検証を行い、本システムを用いて得られた輪郭と放射線治療医が作成した輪郭とを比較検証し、ダイス係数は 0.85と高い類似度を得られた。
放射線治療
本研究はニューラルネットワークを用いて骨盤リンパ節領域の輪郭抽出を行うアルゴリズムを構築し、放射線治療医の作成した輪郭と比較し、良好な一致率であり、その有用性を明らかにすることが可能であった。本研究の成果を他部位に応用することで、放射線治療医の仕事量軽減や放射線治療医間の輪郭のばらつきを抑えることが可能となり、放射線治療医の負担軽減や治療の均てん化が可能となる。