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2019 年度 実施状況報告書

拡散MRIの白質モデル解析:臨床的撮像時間での実用性と正確性の両立へ

研究課題

研究課題/領域番号 18K07729
研究機関順天堂大学

研究代表者

神谷 昂平  順天堂大学, 医学部, 非常勤助手 (30749825)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード拡散MRI
研究実績の概要

拡散MRIによる組織微細構造イメージングを発展させるため、また、臨床現場での有用性を見出すため、パーキンソン病症例と健常対照群において、先進的な撮像シーケンス(double diffusion encoding=DDE)を含む拡散MRIの撮像と解析を行っている。順天堂大学鎌形らと連携して当該年度中に疾患群約25例、健常群約20例の撮像を終え、画像解析を終えた。現在は統計解析と論文作成を行っている。
DDEは、広く用いられている通常の拡散MRI撮像(single diffusion encoding)では取得不能な組織微細構造に関する情報をもたらすことが知られ、ヒト脳in-vivoでの報告がここ数年で増加しつつある。現在の臨床研究で多く用いられている、Diffusion kurtosis imaging (DKI)や神経突起イメージング(NODDI)を補うことが期待される。例えば、NODDIでは、限られたデータからの計算を可能にするために幾つかのパラメータを固定しているが、その固定した値が真値ではない可能性や、疾患群と健常群で異なる可能性が指摘されている。これを検証するには、DDEを用いて、パラメータの固定を外して計算を行うことが必要である。
また、DDEだけでなく、その他の先進的拡散MRIについても情報を収集し、臨床症例での知見の蓄積を進めている。oscillating gradient spin-echo (OGSE)やstimulated echo attenuation mode (STEAM)を用いて拡散時間を変化させながら計測する手法を試みている。当該年度中に、一過性脳梁膨大部病変のOGSEでの所見を得た一例があり、これについて症例報告を投稿した。OGSEの脳腫瘍の症例について、順天堂大学前川らと協力して論文化し、現在投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

DDEに関して、当該年度中に疾患群約25例、健常群約20例の撮像を終え、画像解析を終えた。現在は統計解析と論文作成を行っている。
一過性脳梁膨大部病変と脳腫瘍のOGSEでの所見について、症例報告を投稿した。
STEAMを用いた臨床研究用のプロトコルを策定した。

今後の研究の推進方策

パーキンソン病のDDEのデータについて、論文作成と投稿を本年度中に行う。
STEAMを用いた撮像を疾患群に応用し、従来の拡散MRIに追加する情報が得られるか検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

当初、このぶんの費用は28インチモニターの購入に充てる予定であったが、購入予定であった製品がわずかに予算内に収まらず、次年度に購入を先送りした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Double diffusion encodingによる脳白質解析の初期経験2019

    • 著者名/発表者名
      神谷昂平
    • 学会等名
      第47回日本磁気共鳴医学会大会
  • [学会発表] 臨床用MRI装置でのSurface-to-Volume ratio:ウシ卵巣標本での実験2019

    • 著者名/発表者名
      神谷昂平
    • 学会等名
      第47回日本磁気共鳴医学会大会
  • [学会発表] Studying disease-related brain alterations in bipolar disorder with combined analysis of DKI and VBM.2019

    • 著者名/発表者名
      神谷昂平
    • 学会等名
      ISMRM 2019
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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