研究課題/領域番号 |
18K07734
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
山田 隆之 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (30302144)
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研究分担者 |
印牧 義英 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (40318944)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 乳癌 / 乳腺濃度 / CT |
研究実績の概要 |
聖マリアンナ医科大学ブレスト&イメージングセンターを受診し、聖マリアンナ医科大学病院で手術を施行された乳癌患者を検索した。術前にマンモグラフィーおよび乳房CT検査をブレスト&イメージングセンターあるいは聖マリアンナ医科大学病院で施行され、手術後に経過観察の単純CTを施行された患者が対象である。PACSより該当した患者の検索を行い、マンモグラフィー画像の有無、最終病理診断の確認作業を行い、150例を抽出した。 次に、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院にて胸部単純CTを施行された40歳以上の非乳癌の女性患者を検索し、同様の年齢幅を示す100例を抽出した。これらの画像のDICOM画像をサーバより取り出し、DVD-ROMに書き出した。乳腺組織のCT値の測定と、乳癌と非乳癌患者の間で比較し、統計的に検討することは日本人のデータとしては認められず、乳腺組織の濃度が乳癌のリスクとなるのかについて評価できる研究として意義があると考えられることから、上記より得られたCT画像を用いて、乳癌患者と非乳癌患者の乳腺組織のCT値を測定した。測定法としては乳腺組織が最大に認められるスライスにおいて乳腺を可及的に用手的に囲む方法と、最大の楕円形のROIを設定する方法である。 欧米では乳腺濃度は乳癌リスク因子とされているが、評価はマンモグラフィーによる乳腺量を相対的に半定量的に評価している。本研究のように乳腺濃度をCT値にて測定し、乳癌と非乳癌患者とにおいて比較することがより重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
対象患者のリストアップは行ったが、マンモグラフィー画像の有無や病理診断の確認作業も非常に時間がかかった。CT画像を呼び出して、乳腺組織が最大に認められるスライスにおいて、用手的に最大に囲むROIを設定したり、円形のROIを設定し、測定・記録するのが予想よりもかなり手間・時間のかかる作業であり、一回当たりに進む症例数が限られてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
作業は予想していたよりも時間がかかる。機械的な問題で特に作業効率の向上をはかれる要素がないので、基本的に作業時間をもっと増やすことができるような勤務状況の変更を考える必要がある。研究分担者の分担業務量のさらなる見直しも必要と思われる。
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次年度使用額が生じた理由 |
乳腺組織のCT値の測定の遅れたことにより、その解析作業も遅れている。そのため、解析作業に必要な物品や消耗品が必要であり、それらに使用する。さらに、2020年度においても学会参加にて情報収集を行うこと書籍等は引き続き必要となると考えられるので、それらに対して使用する。
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