研究課題/領域番号 |
18K07751
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉村 通央 京都大学, 医学研究科, 講師 (40597936)
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研究分担者 |
中本 裕士 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20360844)
石守 崇好 京都大学, 医学研究科, 講師 (70742211)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 放射線治療 低酸素 |
研究実績の概要 |
腫瘍内低酸素は放射線治療抵抗性の因子とされているが、実臨床ではまだその情報を有効活用できていない。頭頸部癌に対するFMISO-PETの報告は比較的多く報告されているが、肺癌、膵臓癌に対するFMISO-PETの報告はまだ少ない。肺癌、膵臓癌に対する術前化学放射線治療は現段階では標準治療でなく、臨床試験で行われている段階である。当院では肺癌、膵臓癌に対する術前化学放射線治療を開始しており、通常の施設では行っていない治療法のデータの解析が可能である。化学放射線治療後に手術が行われるため、実際の腫瘍組織検体の解析が可能であり、検体を使い実際に癌細胞の変化、残存部位とFMISO-PETの高集積部位との対比、比較検討が可能である。以上より、肺癌、膵臓癌におけるFMISO-PET の有用性を当院において検証することは意義深いと考えている。 当院においてはFMISO-PETの経験がないため、肺癌、膵臓癌におけるFMISO-PETの有用性を検証する前に、まずはFMISOの合成が純度良く成功しているか、また FMISOが腫瘍に取り込まれ、それを感度良く測定できるかの検証が必要である.まずは、最も報告の多く、腫瘍内の低酸素動態が比較的報告の多い、頭頸部癌に対し、FMISOを投与し、その動態を解析した。化学放射線治療予定の局所進行頭頸部癌FMISOを投与し、その取り込みについて検証した。その結果、投与後、2時間、4時間とも良好な画像が得られることが実証された。 その結果を参考とした上で、まずは、現在術前治療ならびに根治的化学放射線療法が非常に注目を集めている膵癌に焦点を絞って、低酸素領域と化学放射線療法との関係について検証していくこととした。現在プロトコール作成が終了し、当院の倫理委員会の承認を目指しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
条件検討の症例集積、データ解析、に予想以上に時間がかかってしまったため、撮像時間の最適化を行うところまでは進捗したが、プロトコールに関して承認が未達成であるため。
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今後の研究の推進方策 |
膵臓癌における低酸素領域と放射線療法との関連性についてもプロトコール作成は完了した。倫理委員会に承認を得た後、速やかに症例集積を行い、データを集積していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初より予定していた額より、今年度は研究に使用する費用が少なかったため、次年度へ繰り越しとなった。 次年度には、本格的に低酸素画像検査を開始し、繰り越し分も含め助成金を使用する予定である。
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