研究課題
研究目的は子宮頸癌患者に対するマルチモダリティ画像誘導小線源治療システムの確立である。1.小線源治療と同一寝台上におけるエコー画像に基づく高線量率小線源治療システムの完成:従来の簡素な2次元腔内照射から現在のCTに基づく3次元画像誘導小線源治療に移行しつつある。エコーとMRI画像を参照し、CT画像に反映させ、治療計画を行う。MRI画像はアプリケーター装着状態でのCT画像にdeformable image registrationを施行し、臓器の輪郭描出を正確なものにする。本年度の時点では子宮頸部病変で一致させることで高リスク clinical target volumeの同定は容易になったが、直腸・S状結腸・小腸・膀胱の一致に依然として改善の余地がある。2.組織内照射併用腔内照射対応アプリケーターの開発:現在の画像誘導小線源治療はタンデム・オボイドといった定型的アプリケーターと必要に応じ、組織内照射用アプリケーターを追加して線量分布の改善を図る。組織内照射用アプリケーターの必要な本数・線源配置など適応基準は確立されていない。特に組織内照射用アプリケーターの刺入位置・深さ・方向に関しては経験のある治療医の主観にゆだねられている現状である。小線源治療用アプリケーターも含めて、各アプリケーターの最適な挿入・刺入、そして治療計画が同一寝台上で完結させることができれば、同室CTを使用せずとも高精度画像誘導小線源治療の施行が可能となる。現在アプリケーターを医用器具会社との共同開発中である。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)
Anticancer Research
巻: 44 ページ: 1583~1589
10.21873/anticanres.16956