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2020 年度 実績報告書

臨床肺がんおよび正常肺移植マウスモデルを用いた粒子線治療効果と副作用評価

研究課題

研究課題/領域番号 18K07780
研究機関国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所

研究代表者

足立 成基  国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難治性疾患研究開発・支援センター, プロジェクト研究員 (60379261)

研究分担者 野村 大成  国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難治性疾患研究開発・支援センター, 研究リーダー (90089871)
梁 治子  国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難治性疾患研究開発・支援センター, プロジェクト研究員 (90301267)
吉留 克英  国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難治性疾患研究開発・支援センター, 客員研究員 (80598813)
坂巻 靖  国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難治性疾患研究開発・支援センター, 客員研究員 (70623693)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード重粒子線 / ヒト肺腺がん / ヒト正常肺 / SCIDマウス / PDXモデル
研究実績の概要

重粒子線照射を行うヒト正常肺は、肺がん手術の残余組織を用いるので、年2回の照射日に合わせて入手することは極めて困難であり、何度もできない。2018年度に照射していた正常肺組織の重粒子線照射による障害を観察するため、遺伝子発現解析を行った。また、移植肺腺がんの重粒子線とX線照射による組織像についても観察を行った。
2020年度も、SCIDマウス系統維持のため、ELISA法によりIgG、IgMの測定を継続して行った。
SCIDマウスに移植した正常肺組織に重粒子線1Gy、2Gy、レファレンス照射としてX線1Gy、3Gy照射後、2週間後に摘出し、Affymetryx, GeneChipにより遺伝子発現解析を行った。4倍以上の遺伝子発現の増加は、それぞれ、31、19、15、10個、1/4倍以上の減少は50、47、10、10個であった。共通遺伝子として、遺伝子発現の増加群ではHLA-DQB1、PPBP、減少群では、COL11A1、EPYC、ESM1、CYTL1、ANGPT2 が見られ、構造や、血管新生、抗腫瘍作用、細胞増殖や分化の調節作用に影響があると示唆される。重粒子線と、X線照射では遺伝子発現の減少に大きな差があり、正常肺組織に対しての反応は大きく見られた。重粒子線による初期反応を捉えることができた。
SCIDマウスに移植した肺腺がん照射2~4ヶ月後の組織像を観察したところ、非照射組織と比べると、照射線量の増加により組織は縮小し、重粒子線では間質組織が多く見られた。組織像よりがん組織と間質組織との割合を求め、非照射、重粒子線1、3、5Gy、X線2,5,10Gyでは、がん組織はそれぞれ、1300.9、256.2、103、45.8、318、68.8、29.6mm3と算出できた。照射により増殖抑制は照射線量の増加と共にみられるが、重粒子線、X線照射で組織像が異なっていた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] ヒトがん組織等移植SCIDマウスを用いた重粒子線治療の有効性・安全性の研究2020

    • 著者名/発表者名
      野村大成、足立成基、梁 治子、吉井鈴美、坂巻 靖、種村匡弘、鳥 正幸、 吉留克英、辻本正彦、野々村祝夫、古澤佳也、鵜澤玲子
    • 雑誌名

      2019年度放射線医学総合研究所 重粒子線がん治療装置等共同利用研究報告書

      巻: QST-R-17 ページ: 54-55

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公開日: 2021-12-27  

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