研究課題/領域番号 |
18K07806
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研究機関 | 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部) |
研究代表者 |
佐藤 智 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部), 感染免疫科, 医長 (60385028)
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研究分担者 |
菅沼 栄介 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部), 感染免疫科, 医長 (60408010)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 間質性肺炎 / 疾患モデル作成 / マクロファージ |
研究実績の概要 |
マウスを用いた間質性肺炎モデルマウスの作製実験である。 サイトカイン(IL-2,IL18)、リコンビナントタンパクMDA5にて刺激したマウスの肺病理において間質性肺炎と腎臓における腎炎の作製を行っている。各種サイトカインにおける刺激に関しては、サイトカインの投与量よりも、投与経路に影響がある。腹腔内投与より経鼻投与操作はうまくできており、肺に炎症は惹起できている。アジュバンドとしてにても相乗実験を行っている。この実験において間質性肺炎・腎炎を誘発できている。また、肺胞洗浄液の解析ではリンパ球や、分葉核球のみならず、マクロファージの誘導もできている。アジュバンドであるpoly IC(経鼻投与)単独よりも、IL-2,Il-18,MDA5を腹腔内投与したほうが、肺への炎症は強く発現している。ヒト末梢血由来単球細胞による、単球・マクロファージ分化誘導実験。ヒト末梢血由来CD14+単球株(hMoCD14+-PB)を用いて検討をおこなう。単球よ りマクロファージへの分化誘導をCellXVivo Human M1/M2 Differentiation Kitに順次培養 する。また、ヒト末梢血を用いてフローサイトメトリーによるM1/M2マクロファージの分化を確認している。現在、抗MDA5抗体、MDA5において間質性肺炎の発現状況と、相互免疫応答の実験を行っている。マクロファージ活性化においては、臨床におけるマクロファージ活性化症候群や若年性皮膚筋炎の患者の臨床経過をまとめ、血清学的にサイトカイン測定し間質性肺炎とマクロファージの因果関係を検討している。また、日本リウマチ学会や海外のリサーチカンファレンス等に参加することで情報の収集を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
間質性肺炎モデルは作成できている。しかし、アジュバンドの影響が大きくサイトカインやMDA5そのものの影響は現在のところ不明である、今後の課題となっている。 小児リウマチ性疾患における末梢血を用いたフローサイトメトリーによるM1/M2マクロファージの誘導を研究している。炎症の急性期にはM1マクロファージの誘導を認めている。
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今後の研究の推進方策 |
サイトカインやMDA5を用いた間質性肺炎モデルマウスの作製を勧める。 実際の皮膚筋炎や膠原病の臨床例を検討して、サイトカインが影響する間質性肺炎の臨床像を明らかとする。 ヒトの末梢血を用いた、マクロファージの分画を研究する。M1,M2マクロファージの誘導パターンが解明を目標とする
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験室の修理のため年末の動物実験ができなかった。マウス、試薬の購入に充てる予定である
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