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2020 年度 実績報告書

注視点分布計測による先天性知的障害症候群における認知機能の評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K07819
研究機関京都大学

研究代表者

和田 敬仁  京都大学, 医学研究科, 特定教授 (70359727)

研究分担者 土屋 賢治  浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任教授 (20362189)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード知的障害 / 視線計測 / 認知機能 / 社会性 / 評価法 / バイオマーカー / 言語能力 / ATR-X症候群
研究実績の概要

目的 重度知的障害を呈する患者に対して、注視点分布計測の知的障害症候群の認知機能や社会性のバイオマーカーとしての可能性を探索した。
方法 注視点分布計測装置(Gazefinder)を用いて、既報の研究で信頼性が確認された5種類の視覚刺激画像(人物画像、幾何学的模様、動画など)を含むプログラムにより、視線計測を実施した。取得データは、(1)視線に関するデータ(視線取得時間、視線位置、視線取得率)、および(2)発達に関するデータ(乳幼児発達スケールKIDSにより発達年齢を評価)である。また、視機能計測装置(Spotvision)を用いて視力を確認した。
対象 (1)ATR-X症候群21名(4ヵ月~21歳)(2)ダウン症候群31症例(6ヵ月~3歳11ヵ月)
結果 (1)ATR-X症候群;計測結果は、計測場所の環境、被験者の健康状態に影響を受けやすいことが示された。注視点分布計測において、視覚刺激画像に対しての注視能力は、臨床的な社会性と関連する傾向が得られた。これは、視機能計測装置(Spotvision)の解析の実施可否と相関する傾向があった。重度知的障害を呈するATR-X症候群3症例に対しては、Spotvisionによる視力測定は困難であり、GazeFinderによる視線計測も、5点計測(キャリブレーション)の段階で、測定が困難であり、データを獲得することが出来なかった。(2)ダウン症候群;90%以上の症例で、Spotvision、およびGazefinderでのデータ収集が可能であった。KIDS (乳幼児発達スケール)による発達度と関連する傾向を認め、人を見る群は幾何学模様を見る群と比較して、発達評価のうち言語理解と対成人社会性に関する発達年齢が有意に高いことが示された。
結論 本研究により、視線計測が知的障害を呈する患者の言語理解や社会性の発達の評価に有用である可能性が示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ダウン症候群の乳幼児の 視線位置の特徴探索と発達の関連2021

    • 著者名/発表者名
      岡本麻里、植田彰彦、小島諒介、毎原敏郎、土屋賢治、和田敬仁、奥野恭史
    • 学会等名
      第43回日本小児遺伝学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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