研究課題/領域番号 |
18K07822
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
末延 聡一 大分大学, 医学部, 教授 (30253785)
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研究分担者 |
佐藤 聡美 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 研究所小児がん疫学臨床研究センター, (非)研究員 (50597804) [辞退]
瀧本 哲也 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 研究所小児がん疫学臨床研究センター, 室長 (40393178) [辞退]
高野 政子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (30316195)
井上 永介 昭和大学, 統括研究推進センター, 教授 (50528338)
佐藤 晋治 大分大学, 教育学部, 教授 (90323237)
浦山 ケビン 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 社会医学研究部, 部長 (60726850)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 小児AYAがん / 神経・認知機能 / QOL / 教育支援体制 / フィードバック / がん教育 / レジリエンス |
研究実績の概要 |
本研究は、小児固形がんの治療を受けて退院した患者に対して“治癒後の良好なQuality Of Life:QOL”を提供する事を目的とした研究である。良好なQOLを維持するためには精密な認知機能検査が不可欠であるとの観点より、主任研究者の施設で2010年3月までに15名に対して入院または外来にて実施した。全例でWISCIVによる評価が可能で、その他年齢に応じて追加検査を実施している。また、レジリエンスの指標としてPost Traumatic Growth尺度を評価した。得られた結果をもとに入学予定校または原籍校に対するフィードバックを実施した。結果は成育医療研究センターにおけるデータベースに保存した。また主任研究者は日本小児がん研究グループ(JCCG)の神経芽腫委員会や同・長期フォローアップ委員会の会議にて日本の小児固形がん全体のデータベース作成に関与し、さらに「長期フォローアップガイド」の神経芽腫やHistiocytosis分野を担当した。実効性の評価、がんの種類によっての差異を把握するために網膜芽腫、神経芽腫、横紋筋肉腫およびWilms腫瘍などの多種類の小児がんに対する認知機能と個々の患児にフィードバックは、複数回WISC検査を実施し得た症例で実際に有効であった(共同研究者らにより現在も解析中)。 主任研究者は、九州山口沖縄地域での研究会やWeb会議を通じて患者およびその家族への認知機能を実施する事の必要性を講演し、さらに大分県では地域がん教育の委員となって、教育者への本研究に対する理解を得るように発言した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
通年でSARS-CoV-2の影響があり、対面式での指導が出来なかったため資料作成が若干遅延している。そのため一年間の科学研究費期間の延長を行なった。一方で、Web会議を継続して主催しており、R3年度は更に実績を挙げる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
施設共同研究施設を更に進めるためにWeb会議などを頻回に開催し、SARS-CoV-2の影響が少なくなれば対面式での地域指導を開始する。国立研究開発法人国立成育医療研究センターのがん登録を活用する。
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次年度使用額が生じた理由 |
SARS-CoV-2の影響で会議等開催ができなくなり、そのための準備資料に要する出費が少なくなった。Web会議を整え、また認知機能評価の集積と論文化に並行して資料を作成し、ガイドラインや冊子を作成する。
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