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2018 年度 実施状況報告書

オキシステロールは小児急性肝不全のバイオマーカーとして有用か?

研究課題

研究課題/領域番号 18K07833
研究機関久留米大学

研究代表者

水落 建輝  久留米大学, 医学部, 講師 (20368921)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードオキシステロール / 小児 / 肝不全
研究実績の概要

急性肝不全を含む肝疾患と健常児を含む非肝疾患の小児の血清と尿を用いて、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC-MS)で7種類のオキシステロール(4β-OH-cholesterol 、7α-OH-cholesterol 、7β-OH-cholesterol 、7-oxo-cholesterol 、20α-OHcholesterol
、22(R)-OH-cholesterol 、22(S)-OH-cholesterol 、24(S)-OH-cholesterol 、25-OHcholesterol、27-OH-cholesterol)を安定して分析する技術を確立した。当初分析を予定していた7α-OH-cholesterol 、7β-OH-cholesterol 、7-oxo-cholesterolの3種のオキシステロールに関しては、凍結保存では測定値が安定しないことが判明したため、今回の研究における分析項目からは除外した。
小児急性肝不全は稀少疾患のため、全国6施設と共同研究予定であったが、当初の予定通り共同研究施設全ての倫理委員会の承認を得て共同研究を開始している。
代表施設においては、急性肝不全の検体は1例の追加のみであったが、胆汁うっ滞を含む肝疾患コントロールと健常児を含む非肝疾患コントロールの検体は数多く増えた。また、各共同研究施設でも対象の検体収集を並行して行って頂いた。
パイロットデータを用いて小児肝臓分野の研究会で発表し、研究協力の依頼を行った。肝臓分野の学術集会に参加し、本研究に関連のある発表を聞き、今後の研究展開の参考にした。現時点での本研究の問題点や今後の方針に関して、学術集会参加中の専門家と質疑応答を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

小児急性肝不全は稀少疾患のため、検体数は当初予想していた通りすぐには増えていないが、肝疾患コントロールと非肝疾患コントロールの検体数は順調に増えている。
オキシステロールの分析法は確立でき、共同研究施設の倫理委員会承認も得て、共同研究体制も確立できたため、今後は急性肝不全を含む研究に必要な検体数の確保が研究期間中に期待できる。
以上から、本研究はおおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

当施設を含む共同研究施設から、小児急性肝不全、肝疾患コントロール、非肝疾患コントロールの検体を引き続き集める。
一定の検体数が集まった後、血清と尿を用いてLC-MSで7種のオキシステロールを分析する。
得られたデータを統計解析し、小児急性肝不全の予後を予測するオキシステロールの項目がないかを検討する。
有用な結果が得られた際は、学術集会や学術誌にその成果を報告する。

次年度使用額が生じた理由

LC-MS分析にかかる消耗品(物品費)が本年度は予定より少なく済んだため残金が生じた。来年度はこの残金分を上乗せして、LC-MS分析にかかる消耗品を購入する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] オキシステロールは小児急性肝不全のバイオマーカーとして有用か?~A Pilot Study~2018

    • 著者名/発表者名
      水落 建輝
    • 学会等名
      第54回日本肝臓学会総会
  • [学会発表] オキシステロールは小児急性肝不全のバイオマーカーとなりうるか?: a pilot study2018

    • 著者名/発表者名
      小西 健一郎
    • 学会等名
      第35回日本小児肝臓研究会
  • [学会発表] Oxysterols in pediatric acute liver failure with hepatic encephalopathy: a pilot study2018

    • 著者名/発表者名
      Kenichiro Konishi
    • 学会等名
      ESPGHAN Annual Meeting
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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