小児急性リンパ性白血病や、リンパ腫に用いられる必須の薬剤である6メルカプトプリン(6-MP)の代謝は個人差が大きいことが知られている。本研究では、6MPの耐用量に影響を与えるNUDT15遺伝子の多型に着目して解析を行った。979人の白血病の患者の予後をNUDT15の多型ごとに比較した結果からは、予後に差がないことが確認され、NUDT15の適切な減量により治療効果は維持できることが示された。また、NUDT15の両アレル多型の患者37名の臨床情報を収集し、平均の6MP耐用量が5.2mg/m2であることを確認し、調整する至適な投与量の設定につながる成果を得た。
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