IL-36受容体を標的とした抗体製剤の開発が進んでおり、IL-36が膿疱性乾癬の治療標的分子として有望であることは明らかである。蛋白立体構造の解明は、構造基盤による創薬につながる情報となりうる。また、患者遺伝子解析から様々なIL36RN遺伝子変異が同定されることを経験するが、既知遺伝子変異の場合、疾患関連性の判定は容易であるが、ときに新規のバリアントに遭遇することがある。その場合、なんらかのin vitro実験を行う必要があるため、一般臨床医には診断に至るまでの過程のハードルが著しく高くなってしまう。そこで詳細な構造情報があれば、病因変異かどうかの判定に利用することができる点でも有用である。
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