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2018 年度 実施状況報告書

片側発症一卵性双生児の網羅的ゲノム解析による胆道閉鎖症の遺伝的素因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K07844
研究機関大阪大学

研究代表者

別所 一彦  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80423169)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード胆道閉鎖症 / 双胎
研究実績の概要

大阪大学のヒトゲノム研究審査を申請し、2018年12月に承認され予定していた3組の一卵性双生児とその保護者に研究内容を説明し同意を得た。同意を得た後に、それぞれの双胎から血液を採取し、PSS社のMagDEA Dx SVを使用してDNAを抽出し、大阪大学微生物病研究所に提出した。1組の解析結果は大阪大学微生物病研究所からすでに却ってきたため、胆道閉鎖症の発生に関与する遺伝子の有無について絞り込みをすすめている。残り2組の検体の解析結果を待機中である
また、ホルマリン固定胆管組織中の胆管上皮細胞からDNAを抽出するための予備実験として、QIAGEN社のGene Read DNA FFPE Kitを使用して条件検討を行っている。
さらに乾燥ろ紙血からのDNA抽出の予備実験として、QIAGEN社のDNA Micro Kitを使用して条件検討を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

患者家族からの同意取得、双胎からの血液検体の採取・配列解析提出は当初の実験計画通りに進行している。
肝門部空腸術時の摘出胆道組織も回収できているが、組織中の胆管上皮細胞より特異的に抽出した遺伝子の配列を解析することにしたため、エクソーム解析に耐える質と量のゲノム遺伝子を採取する条件について検討中である。また乾燥濾紙血よりの良質な核酸の抽出法に関しても同時に検討している。

今後の研究の推進方策

すでに提出済みの血液検体に関しては、結果が揃い次第、双胎間のゲノム配列の相違を解析する。また胆管上皮細胞、乾燥濾紙血より高品質・必要容量のゲノムDNAが抽出できつつあり、条件検討が済み次第、患者検体を用いた解析を行う。
また他施設で診療している一卵性双生児の胆道閉鎖症患者の特定を進めており、特定でき次第、多施設共同研究として、患者及び患者家族から同意を取得し、検体の採取・解析を開始する。

次年度使用額が生じた理由

対象外来患者の血液検体を全エクソーム解析に提出済みだが、一部支払い請求は2019年度に行われる予定である。また胆管上皮細胞及び乾燥濾紙血より採取したDNAの解析に関しては、DNAの抽出条件を検討中であり、実際に得られている検体の解析は今年度以降行う予定にしている。
実験法、解析法について海外の施設との打ち合わせを計画していたが、検討会は2019年度以降に行うこととなったため旅費の申請も今後行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Total bile acid concentration in duodenal fluid is a useful preoperative screening marker to rule out biliary atresia.2018

    • 著者名/発表者名
      Fukuoka T, Bessho K, Tachibana M, Satomura Y, Konishi A, Yasuda K, Kimura T, Hasegawa Y, Ueno T, Miyoshi Y, Ozono K
    • 雑誌名

      Journal of pediatric gastroenterology and nutrition

      巻: 67 ページ: 383-387

    • DOI

      doi: 10.1097/MPG.0000000000002037

    • 査読あり
  • [学会発表] 大阪大学医学部附属病院小児科・小児外科における胆道閉鎖症成人患者の現状と成人診療科への移行の問題点2019

    • 著者名/発表者名
      里村宜紀,別所一彦,大沼真輔,和田珠希,福岡智哉,安田紀恵,木村武司,橘真紀子,三善陽子,上野豪久,大薗恵一
    • 学会等名
      第21回 大阪肝移植研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] Biliary Atresia, how to improve the outcomes.2018

    • 著者名/発表者名
      Bessho K
    • 学会等名
      Asian Pan-Pacific Society for Pediatric Gastroenterology, Hepatology, and Nutrition 2018
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 超音波検査にて胆嚢の萎縮を認めず診断の遅れた胆道閉鎖症の2例2018

    • 著者名/発表者名
      福岡智哉,別所一彦,大沼真輔,和田珠希,里村宜紀,安田紀恵,木村武司,橘真紀子,上野豪久,三善陽子,大薗恵一
    • 学会等名
      第45回 胆道閉鎖症研究会

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公開日: 2019-12-27  

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