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2020 年度 実績報告書

バイオ医薬品製造用基材の内在性ウイルス除去

研究課題

研究課題/領域番号 18K07853
研究機関自治医科大学

研究代表者

久米 晃啓  自治医科大学, 医学部, 教授 (10264293)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードバイオ医薬品 / 細胞基材 / ウイルス汚染
研究実績の概要

組換えバキュロウイルス系を利用したバイオ医薬品製造に用いられる代表的な細胞株であるSf9細胞とその親株であるSf21細胞は新規ラブドウイルスSfRVに持続感染しており、これらを用いて製造された製品のウイルス安全性が問題となる(Ha H et al. J Virol 85: 6576, 2014)。その後米国の企業からSfRVを除染したSf9細胞株が発売されたが、非常に高価で科学研究に用いることは困難である。SfRV発見者たちのその後の研究で、Sf9細胞集団中には非常に低頻度ながらSfRV未感染の細胞が存在しており、限界希釈法を用いて分離できることが報告された(Ha H et al. Virology 536: 125, 2019)。そこで、同法に従ってSfRV未感染のSf9細胞株分離を試みたが、本課題期間中にはそのような細胞が得られなかったため追試を継続中である。一方、Sf9由来の或るデリバティブ細胞株について同様の実験を行ったところ、SfRV陰性の細胞を分離することができ、しかもその結果には再現性があった。これらの細胞株が真にSfRV陰性であるかについては、バイオ医薬品製造のためにin vitro細胞齢の上限にまで培養された細胞(cells at the limit of in vitro cell age used for production、CAL)を作製して詳細に解析するため、さらに継代を繰り返している。以上の結果から、大多数のSfRV感染細胞から新たなウイルスが培地中に持続的に放出されているにもかかわらず、同じ細胞集団中にSfRV陰性細胞が存在しうるのはなぜかという新しい課題が浮上した。そこで、低頻度でウイルス陰性細胞が集団中に存在するメカニズムについて、仮説を立てて検証を開始した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Aspects of gene therapy products using current genome-editing technology in Japan2020

    • 著者名/発表者名
      Yamaguchi T, Uchida E, Okada T, Ozawa K, Onodera M, Kume A, Shimada T, Takahashi S, Tani K, Nasu Y, Mashimo T, Mizuguchi H, Mitani K, Maki K
    • 雑誌名

      Human Gene Therapy

      巻: 31 ページ: 1043-1053

    • DOI

      10.1089/hum.2020.156

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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