研究課題/領域番号 |
18K07862
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
山本 幸代 産業医科大学, 医学部, 准教授 (20279334)
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研究分担者 |
荒木 俊介 産業医科大学, 医学部, 講師 (20515481)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 小児肥満 / 小児肥満症 / 小にメタボリックシンドローム / ヘパトカイン / OGTT / DI |
研究実績の概要 |
1.肥満小児における脂質異常の解析 高度肥満、肥満の急進、高度肥満及び肥満の急進と判定された児の小児肥満症、小児メタボリックシンドローム、高コレステロール(TC)血症、高中性脂肪(TG)血症、低HDL-C血症の頻度を検討した。高TGは受診者の5割、肥満の急進では4割が該当した。高TCは受診者全体および肥満の急進の約1割が該当し、学校検診精査は家族性高脂血症に対する小児期からのスクリーニングにも有効と考えられた。今後は成長曲線を用いたスクリーニングによって受診した肥満小児において、メタボリックシンドローム、小児肥満症の観点から、ヘパトカイン分泌動態との関連を検討する予定である。小児における経過別のヘパトカイン分泌動態との関連を検討し、治療効果のマーカーとしての有用性の検討を行う。 2.学校検尿尿糖陽性者におけるdisposition indexを用いた膵β細胞機能に関する検討 北九州市学校検尿尿糖陽性者を対象にOGTTでのD.I.を各病型別に検討した。D.I.(Median)は正常型 5.70、境界型2.65、糖尿病型0.75。糖尿病型で正常型・境界型に比し有意に低値。糖尿病型では空腹時血糖高値群(0.67)で2時間値高値群(0.85)に比べ有意に低値。正常型(I.I., D.I.)のうち1時間高値群(0.42, 2.45)ではその他の正常型(0.93,5.86)と比較しI.I.、D.I.とも有意に低下しており、境界型(0.67, 2.65)と同等であった。小児でも初期の病態評価における有用性を今後検討する必要がある。OGTTでの病型別のD.I.とヘパトカイン分泌動態との関連を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
対象者である、小児肥満の症例は学校検診における成長曲線を活用したスクリーニングで、多くの症例が精密精査検査機関である当科に受診している。多くの症例が蓄積されている。現在は、症例の臨床検査データの解析を主に行い、また検体の採取を続けている。病態の分類、解析をを行っている。
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今後の研究の推進方策 |
対象者である小児肥満の症例は学校検診における成長曲線を活用したスクリーニングで、多くの症例が精密精査検査機関である当科に受診するため、今後も多くの小児肥満の症例が蓄積される予定である。今後ヘパトカイン分泌動態との関連、病態や治療効果を判定するマーカーとしての有効性の検討を行う予定としている。
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次年度使用額が生じた理由 |
対象者である小児肥満の症例は学校検診における成長曲線を活用したスクリーニングで、多くの症例が精密精査検査機関である当科に受診するため、今後も多くの小児肥満の症例が蓄積される予定である。今後ヘパトカイン分泌動態との関連、病態や治療効果を判定するマーカーとしての有効性の検討を行う予定としており、多くの検体で測定が予測されるため、次年度に使用する予定としている。
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