動脈管においては、中膜平滑筋細胞の増殖・内腔側への遊走、筋収縮制御タンパク質の発達、細胞外基質の増加、内膜肥厚、酸素感受性の獲得等により「酸素感受-収縮-機能的閉鎖」機能が成熟する。本研究では、酸素刺激により、cAMPやMAPKパスウェイが活性化、血管新生や細胞増殖、筋収縮、エピジェネティック変化が促進、形質転換、細胞外マトリックスと細胞の相互作用が変化、酸化的リン酸化が活性化、アポトーシスが促進などのシグナルを検出した。動脈管におけるHspA1Bとc-FOSの発現も、これらシグナル伝達の一端と考えられる。動脈管には炎症反応に対する独自の免疫応答能が存在する可能性がある。
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