日本人若年発症糖尿病の遺伝背景、特にミトコンドリア遺伝子の関与を検討する研究である。(1)臨床的に単一遺伝子性糖尿病が疑われる患者の家系発端者368例について、既知の原因25遺伝子のパネル検査、MLPA法、ミトコンドリア遺伝子m.3243A>G変異のRFLP法、染色体6q24領域のメチル化特異的PCR法を行った。病原性バリアントを156名に、また病原性の可能性のあるバリアントを44名に同定した。(2)上記の検討で病的バリアントを認めない症例とMODY遺伝子の病的バリアントを持つ対象群各8例についてミトコンドリア遺伝子を検討したが、有意に頻度の高いヘテロプラスミー部位は認められなかった。
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