研究成果の概要 |
ピロリ菌除菌後胃癌において予後が悪いとされる除菌後未分化型癌では深達度が深い、フォローがない特徴があり、注意が必要である。遺伝子解析を行った胃癌20例において非癌部組織、ピロリ菌未感染例、慢性胃炎例の遺伝子変異と比較した結果TP53,PIK3CA,ATM, MET, IDH1,ERBB4が除菌後胃癌に関与する遺伝子変異として示唆された。除菌後17年間の追跡では萎縮は改善、腸上皮化生は改善をみなかった。男性は女性より腸上皮化生が高度であった。除菌後は男性、萎縮・腸上皮化生高度、TP53, ATM, MET等の癌遺伝子変異の出現が除菌後胃癌高リスク群と考えられ、これに着目したフォローが必要である。
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