肝癌細胞株にペグインターフェロン(PEG-IFN)を添加し、細胞内のIFN誘導遺伝子(ISGs)誘導能を比較した結果、34%のISGsにおいてPEG-IFNα2aに比してPEG-IFNβ添加時に、より強い発現誘導を認めた。さらに、これらのISGsの一部はHBV発現により誘導率が有意に制御された。 そこで、これらの遺伝子のうち、遺伝子Aに着目し、さらに研究を進めた。その結果、遺伝子AはHBV感染に伴い発現亢進し、HBV増殖抑制により発現が減弱することが明らかとなった。さらに、その発現制御にHBx蛋白が関与し、同遺伝子の発現が亢進すると生体内の免疫応答を抑制することが明らかとなった。
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