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2018 年度 実施状況報告書

エクオールは非アルコール性脂肪性肝疾患の発症・治療の鍵となるのか?

研究課題

研究課題/領域番号 18K07978
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

高橋 敦史  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (40404868)

研究分担者 藤田 将史  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (80813998)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードエクオール / 脂肪肝 / 50歳以上の女性
研究実績の概要

方法:2019年2月から10月に医療生協わたり病院で健診を受け,エクオール測定を実施した女性771名を対象とした.エクオール測定は健診時の残尿を検体としイムノクロマト法で行い,1μM以上の場合にエクオール産生者と判定した.メタボリックシンドロームの診断は本邦の診断基準2)を用いた.エクオールの産生有無別でBody mass index(BMI),血液検査所見に加え,メタボリックシンドロームとその診断項目である内臓肥満蓄積,高血圧,脂質異常,高血糖の該当頻度を比較検討した.統計処理はIBM SPSS Statistics 25 (日本アイ・ビー・エム株式会社製)を使用した.統計的有意水準は5%とした.カイ二乗検定とノンパラメトリック検定で群間比較を行った.結果:733名中エクオール産生者は225名(30.7%)であった。エクオール産生の有無で年齢・腹囲肥満、血圧、脂質、血糖、また脂肪肝の頻度に有意差を認めなかった。一方、対象を50歳以上の614名に限定した検討では、エクオール産生は614例中191例(31.1%)で、エクオール産生者で脂肪肝の頻度が有意に低かった。(エクオール産生25.1% vs. 非産生34.3%、P = 0.030)考察:本検討ではエクオールの産生に有無で有意差を認めなかったが,50代以上の検討ではエクオール産生者で脂肪肝が有意に低頻度であった。このことから、エクオールは女性ホルモンが減少する更年期女性において脂肪沈着を抑制している可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定のエクオール産生と非アルコール性脂肪性肝疾患の頻度に関しての検討は、順調に推移しているが、腸内細菌叢の検討や睡眠・認知機能・QOL調査に関しては、症例集積が遅れているため。

今後の研究の推進方策

研究が遅延している腸内細菌叢の検討や睡眠・認知機能・QOL調査については、症例の集積について関連施設とも連携し進めていく。

次年度使用額が生じた理由

当初予定通りの使用額であり、エクオール測定費用の誤算範囲と考えられる。残額は次年度のエクオール測定費用に充当する。

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公開日: 2019-12-27  

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