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2020 年度 実績報告書

肝癌惹起性HBx変異の存在下で形成される腫瘍微小免疫環境の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K07984
研究機関近畿大学

研究代表者

萩原 智  近畿大学, 医学部, 講師 (40460852)

研究分担者 工藤 正俊  近畿大学, 医学部, 教授 (10298953)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード肝癌惹起性HBx変異 / 腫瘍微小免疫環境
研究実績の概要

HBVの慢性持続感染症例に対して、核酸アナログ製剤が導入され、肝発癌が抑制されることが明らかになった。しかしながら、HBV関連肝癌の割合は依然として、肝癌全体の約15%を占めており、減少傾向を示していない。外科的切除術やラジオ波焼灼術がHBV関連早期肝癌に対する根治療法として用いられるが、HBV関連進行肝癌に対する根治療法は開発されていない。HBV関連肝癌の約20%が進行期に発見されることを考えると、HBV関連肝癌の新規治療法の開発が期待される。HBV関連肝癌に対する新規治療法の開発のためには、病態生理の理解が不可欠である。 HBV関連発癌はHBV(ウイルス)側の病原因子と宿主側の因子がお互いに影響を及ぼしあって、発症すると考えられている (Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2015;12:681-700) 。HBVはDNAウイルスであり、宿主のゲノムDNAに組み込まれて発癌作用を引き起こすと想定されている。HBx遺伝子(HBx)はHBV-DNAのなかで最も高頻度に肝癌において検出される。また、本邦のHBV関連肝癌ではHBxの遺伝子変異(C1485TおよびC1653T変異)が肝癌の発症に関わることが知られている (J Hepatol 2006;45:646, J Hepatol 2006;45:805)。しかしながら、HBxC1485TおよびC1653T変異がHBV関連発癌を引き起こすメカニズムは解明されていない。申請者らは新規に樹立したHBxC1485T強制発現マウスは実験肝癌に対する感受性が高いことを報告した。このように、HBxC1485T変異をウイルス側因子として同定したが、HBxC1485T変異が惹起する宿主側の反応は未解明である。そこで、本研究ではHBxC1485T変異の存在下に誘導される腫瘍微小免疫環境を解明した。

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公開日: 2021-12-27  

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