研究課題/領域番号 |
18K08005
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
山本 直樹 山口大学, 教育・学生支援機構, 教授 (90448283)
|
研究分担者 |
谷 健二 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (00365420)
藤澤 浩一 山口大学, 医学部, 講師(寄附講座等) (00448284)
高見 太郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (60511251)
松本 俊彦 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70634723)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 再生医療 / 骨髄細胞 / 電子顕微鏡 / 間葉系幹細胞 / 四塩化炭素 / EpCAM / CXCR4 |
研究実績の概要 |
GFPTGマウス全骨髄細胞からMSCを分離(Veritas Easy step kit ST19771を使用)継代し培養GFP陽性骨髄由来間葉系細胞(MSC)を確立し、持続肝障害(CCL4)モデルにPassage1~4までのそれぞれの培養細胞群を尾静脈から投与し、肝組織でのSirius Red染色での肝線維化評価を行った。全骨髄細胞投与の場合の方が肝線維化抑制効果を認めた。 また骨髄細胞あるいはMSC投与後の肝組織を浮遊切片法による高感度免疫電顕法とFEI社製の透過型電子顕微鏡Tecnai12BTと走査型電子顕微鏡Qunta3D FEG Dual Beamシステムを用いて二種類の骨髄由来肝臓修復細胞である核N/C比の高い小型細胞と類円形の大型細胞の形態学的変化を解析、トモグラフィーによる微細構造と3D立体構造構築による解析で核N/C比の高いEpCAM陽性細胞とCXCR4陽性細胞と類円形のMMP9陽性細胞の形態と特徴解析を行った。 また我々が開発したMMP9発現細胞標識トランスジェニック(MMP9/LacZ-DsRed Tg)マウスと肝脂肪化悪化モデル(AK4KOマウス)にCCL4による肝線維化合併モデルを作成し、肝組織線維化・脂肪化環境下で肝細胞や星細胞等の変化を電子顕微鏡等で評価を開始し、このモデルに骨髄細胞とMSCを投与し、MMP9発現している細胞の観察を行った。 また新規開発した代謝系異常のAK5KOマウスを作成して、GFPTGマウス全骨髄細胞あるいはGFP陽性骨髄由来間葉系細胞(MSC)を投与して、肝臓内での投与した細胞の動態と機能解析を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
免疫電顕による様々な抗体発現解析・培養・非培養の骨髄細胞による肝臓組織解析や各種遺伝子改変マウスを使用した環境による投与骨髄細胞の動態の解析等経過時間がかかる動物実験解析がメインのため、解析・結果・再現を得るのに時間がかかっている。また新型コロナ禍の蔓延のため、緊急宣言等により暫く研究機関の出入り時間制限等があり、実験は計画に沿って行っている。
|
今後の研究の推進方策 |
今後も肝線維化モデル(GFP/CCL4モデル)を応用して、さらに投与した培養・非培養骨髄細胞の特徴・相違点の解析を免疫電顕等で解析を行っていきながら、AK4あるいはAK5ノックアウトマウスやMMP9発現細胞標識トランスジェニックマウスとのかけ合わせによる肝臓内での投与骨髄細胞の動態や機能解析やCXCR4ノックアウトマウス等様々な遺伝子改変マウスを利用して遺伝子欠乏環境下における投与骨髄細胞がどのような動態を示すか、どのような機能や肝臓環境改善効果を示すかの解析を行っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
培養・非培養の骨髄細胞による肝組織解析・免疫電顕による様々な抗体発現解析や各種遺伝子改変マウスを使用した環境による投与骨髄細胞の動態の解析等動物実験解析がメインのため、解析・結果評価・再現の確認に時間がかかるため。 今後肝線維化モデル(GFP/CCL4モデル)解析方法を利用して、投与した培養・非培養骨髄細胞の特徴・相違点の解析を免疫電顕等で解析を行っていきながら、AK4とAK5ノックアウトマウスやMMP9発現細胞標識トランスジェニックマウスとのかけ合わせによる肝臓内での投与骨髄細胞の動態や機能解析やCXCR4KOマウス等様々な遺伝子改変マウスを利用して遺伝子欠乏環境下における投与骨髄細胞がどのような動態を示すか、どのような機能や肝臓環境改善効果を様々な免疫電顕や蛍光二重染色等による検討に用いる各種試薬や遺伝子解析アレイ等を消耗品の購入に充てる。
|