研究課題/領域番号 |
18K08010
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
冨樫 一智 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10316531)
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研究分担者 |
歌野 健一 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (10728158)
朱 欣 会津大学, コンピュータ理工学部, 上級准教授 (70448645)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | Artifial Intelligence / colon polyp / sessile serrated adenoma |
研究実績の概要 |
平成30年度は、sessile serrated adenoma/polyp(SSAP)を含めた大腸ポリープに焦点をあて、専門医と同等の診断能を持つ自動解析アルゴリズムの開発を中心に行った。会津医療センター開院以来の数千例の内視鏡検査画像を詳細に検討し、標準白色光照明における大腸内視鏡検査画像から、ポリープを含まない正常大腸粘膜画像、10mm以上のポリープを含む画像、10mm未満の小ポリープを含む画像、複数のポリープを含む画像及び専門医診断結果を抽出し、深層学習を行なった。鋸歯状病変は症例数が少ないため、学習データを増強した。結果として、YOLO ver.3を用いてreal timeにポリープを発見できるコンピュータ診断システムの構築に成功し、動画によるex vivo臨床試験で.検出率94.2%、偽陽性率8.5%を実現し、現在、実際の内視鏡検査における臨床試験を行う準備の段階にある。結果の一部は、米国Digestive Disease Weekでの発表を予定している。SSAPと通常のポリープとの鑑別についても同様の手法で研究を進め、現在、95%以上の精度を持つコンピュータ診断システムを実現した。この結果は、第95回日本消化器病学会総会で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コンピュータ診断支援システムの構築に成功し、臨床研究を行う段階にまで達している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中に「コンピューター支援診断システムを用いた大腸内視鏡検査における腫瘍性ポリープ発見能の検討:通常検査を対照とした無作為比較試験」に着手できるように準備を進めている。
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