現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
A.HCV肝線維化モデルにおけるWnt/β-カテニンシグナルの関与 HCV肝線維化モデルにおいてWnt/β-カテニンシグナルの関与を検討する。HCV-Tgマウスの3, 6, 12, 18, 24ヶ月齢の血清、肝臓を採取し、以下の項目を検討する。a)Wnt/β-カテニンシグナルの発現解析:肝臓組織よりRNAを抽出しWnt1-11までの発現をreal-time RT-PCRにて行う。また同組織より蛋白質を抽出し、Western blottingにてβ-カテニン, CBP, P300の発現を確認する。β-カテニンは免疫組織でも解析を行う。b)サイトカイン、線維化マーカー:血清(TGF-βは血漿)を用いて、ALT, サイトカイン、ケモカイン、線維化マーカーの測定を行う。サイトカインでは特に、TGF-βに注目し活性型TGF-βの測定を実施。また肝臓組織を用いてハイドロキシプロリンの定量を行う。c)肝臓内リンパ球、星細胞の免疫学的解析:肝臓よりリンパ球を採取しマクロファージ、単球の解析に焦点をあて、CD11b, F4/80, Ly-6c,CD11c, CD206等の抗体を用いてM1,M2マクロファージのshiftおよびinflammatory monocyteの数量を検討する。またTNF-a, IL-6, IL-10, iNOS, arginase-1の発現を確認する。これらは肝臓組織の免疫組織像でも確認する。星細胞に関しては、a-SMA, desminの免疫染色をおこなう。
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