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2018 年度 実施状況報告書

持続性心房細動における心房線維化ならびに局所的炎症部位への非薬物的治療の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K08036
研究機関神戸大学

研究代表者

木内 邦彦  神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (50777612)

研究分担者 福沢 公二  神戸大学, 医学研究科, 特命准教授 (70535856)
大竹 寛雅  神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (60593803)
佐々木 直人  神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (00514746)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード心房細動 / カテーテルアブレーション / 心房繊維化 / 心房炎症 / LGEMRI / モノサイト
研究実績の概要

LGEMRIを用いて同定した心房繊維化領域への高周波通電の効果について、心房細動停止ないし他の心房性不整脈への移行を認める場合の特徴を明らかにすることができました。LGEMRIにより心房筋の繊維化領域を評価しておりましたが、高周波通電により心房細動の停止ないし他の心房性不整脈への移行を得られる部位は、①一定の信号強度を有する(>2SD)に加えて、②まだらな分布をしている(entropyが高い)を有しておりました。また同部位の電位波高は健常部位を比較し減弱しておりました。以前より低電位領域は心房細動器質として注目されておりましたが、LGEMRIで同定可能な領域はさらに特異度が高く、より効率的な心房細動アブレーションが可能となります。同手法を用いて行った治療成績は、短期成績ではあるが再発は認めておらず、心房細動器質を修飾できているものと判断できます。また少数ではありますが、既存の治療法で複数回施行後再発を認めた難治例についても同手法を行い、良好な治療成績を得ることができております。同研究成果については、第83回日本循環器学会学術集会 プレナリーセッションにて報告しております。更に、PETMRIを用いて治療により惹起された心房局所炎症を視覚化する事に成功いたしました。現在心房細動の再発の有無をフォローアップしており、論文での報告はしておりませんが、プロトコール論文をCirculation Reports誌に投稿し受理されております。(Circ Rep 2019; 1: 149 - 152 doi: 10.1253/circrep.CR-19-0003)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

症例登録数は予定よりも遅れておりますが、現時点での症例数においても心房繊維化部位への高周波通電の効果を認めており、目標症例数に達しなくとも統計学的有意差を得ることができております。

今後の研究の推進方策

現在、心房繊維化領域の視覚化には、専用のワークステーションが必要で解析が遅れている現状を把握しております。それに対して、ベンチャー企業と契約し、解析専用のソフトウェアの開発を進めていく方針としております。現時点では、プロトタイプですが、ワークステーションとほぼ同等の機能が、ラップトップパソコンでも利用可能となっております。本ソフトウェアが完成すれば、解析の遅延が解決されると確信しております。

次年度使用額が生じた理由

発表のための海外渡航費も招聘していただけたこと、イメージ解析用のパソコンが比較的安価に購入できたため、当該助成金が生じております。次年度にも、LGEMRIならびにPETMRIなど撮像費として使用したいと考えております。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Visualization of Inflammation After Cryoballoon Ablation in Atrial Fibrillation Patients ― Protocol for Proof-of-Concept Feasibility Trial ―2020

    • 著者名/発表者名
      Kiuchi Kunihiko、Fukuzawa Koji、Nogami Munenobu、Watanabe Yoshiaki、Takami Mitsuru、Mori Shumpei、Shimoyama Shinsuke、Negi Noriyuki、Kyotani Katsusuke、Hirata Ken-ichi
    • 雑誌名

      Circulation Reports

      巻: 1 ページ: 149~152

    • DOI

      10.1253/circrep.CR-19-0003

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Feasibility of Imaging Fibrotic Substrates in the Left Atrium using LGE-MRI Technology2019

    • 著者名/発表者名
      木内邦彦
    • 学会等名
      第83回日本循環器学会学術集会
  • [学会発表] LGE-MRI or Delayed Enhancement-MRI in Diagnosis of Arrhythmogenesis2018

    • 著者名/発表者名
      木内邦彦
    • 学会等名
      Asia Pacific Heart Rhythm Society
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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