心臓周囲脂肪(epicardial adipose tissue: EAT)の過剰な蓄積は内臓脂肪蓄積とは独立した心血管病発症のリスクである。これまでの研究では、EAT蓄積量に関しては研究されてきたが、EATの性質とその臨床所見との関連を調べた研究はない。研究代表者は、EATの過剰蓄積量が冠動脈疾患の重症度と関連があることを示してきた。MRスペクトロスコピーは、MRIの手法のひとつで、共鳴周波数の違いから生体内の分子の種類・成分を非侵襲的に評価できる。また、EATの質的な性質をMRSを用いて非侵襲的にで評価する方法を確立し、EATの量のみならず脂肪成分が冠動脈疾患に関わっていることを解明した。
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