研究実績の概要 |
前年度に続いて、IL-3KOマウスとB細胞欠損マウス(μMTマウス)の骨髄を用いてB細胞特異的IL-3KOマウスを作製し、MIを作製、1ヶ月後の生存率、心機能の評価を行なったところ、コントロールと比較して改善傾向にあった。また梗塞部位での浸潤細胞の評価をflow cytometryを用いて行うと、B細胞特異的IL-3KOマウスでLy6Chigh単球、マクロファージの集積や、IL-1β, IL-6, CCL2などの炎症性サイトカインの発現が低下していた。一方、骨髄、末梢血中の好中球、単球などのmyeloid cellの数にはコントロール群と明らかな差を認めなかった。 IL-3のターゲットとして梗塞部位におけるIL-3受容体の発現を検討すると、主にmacrophage, monocyteにその発現が認められた。マウス骨髄細胞よりBone marrow-derived macrophage (BMDM)を誘導し、IL-3で刺激すると、IL-1β, IL-6, CCL2などの炎症性サイトカインが強力に誘導された。 IL-3が実際に治療標的になり得るかの検討のために抗IL-3中和抗体を使用し、MI後生存率、心機能の評価を行ったところ、preliminary dataではあるが、改善傾向にあった。
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