ヒト大動脈血管内皮細胞を用いて、インドキシル硫酸(indoxyl sulfate:IS)による血管内皮細胞の障害に及ぼす各種ポリフェノールの効果を検討した。その結果、ケルセチンがISによる芳香族炭化水素受容体(Aryl hydrocarbon receptor:AhR)の活性化を抑制し、MCP-1の分泌を減少させたことを確認した。そこで、IS投与5/6腎摘腎不全モデルマウスを用いて、ケルセチン投与の心血管系への効果を解析した。その結果、ケルセチン混餌食は、ISによるAhRの活性化を介した大動脈の炎症、心筋線維化と心拡張能の低下を抑制したことが明らかとなった。
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