スタチンによるコレステロール低下療法は動脈硬化性心血管疾患予防に不可欠であるが、そのアドヒアランス低下(不耐)は疾患予防を妨げる。そこでスタチン不耐の原因解明と対策確立を目的に、不耐の中心理由である筋障害に関与する遺伝素因について、2年以上の長期服用により忍容性が確認された「真の対照例」を設定し、全ゲノムワイド連鎖解析により探索した。その結果第6染色体に弱いシグナルが同定された。また筋障害重症度と連鎖の強さに関連は認めなかった。今後の症例集積によって詳細な解析が可能になることから、日本人に特徴的な治療方針策定につながると期待される。
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