血管内皮前駆細胞(endothelial progenitor cells: EPCs)は血管内皮細胞への分化能を有する骨髄由来の前駆細胞で、血管内皮機能の恒常性維持や血管新生に寄与する。末梢血中のEPC数は様々な心血管危険因子の存在により減少し、その減少は将来の心血管イベント発生の予測因子となる事が知られている。2型糖尿病患者において末梢血中のEPCが減少する事は良く知られているが、その機序は明らかでない。今回報告者は臨床研究とマウスを用いた研究を行い、食後高血糖+食後高中性脂肪血症が骨髄中のEPCの転写調節に影響を与え、EPCの老化を急速に促進させることを確認した。
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