研究課題/領域番号 |
18K08079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
三浦 哲嗣 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90199951)
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研究分担者 |
三木 隆幸 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (00336405)
丹野 雅也 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (00398322)
矢野 俊之 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40444913)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 細胞死 / 細胞内情報伝達 / ネクロプトーシス / オートファジー |
研究成果の概要 |
心筋細胞のネクロプトーシスが、慢性心不全の病態に関与している可能性と、その機序にリソソーム制御障害が関与する可能性を検討した。ネクロプトーシスを誘導する生物活性物質のスクリーニング、ネクロプトーシス誘導シグナルの詳細とそのミトコンドリアならびにリソソーム制御分子への影響を解析するとともに、心不全症例でのシグナル分子発現を免疫染色により解析した。それらの結果から、慢性心不全における心筋細胞のネクロプトーシスの機序では、炎症性サイトカインによって起動するシグナルが、細胞膜の障害だけでなくリソソームを制御する転写因子の抑制を介してオートファジーを阻害することが重要であることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
循環器内科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性心不全における心筋細胞死は心不全を不可逆的に進行させる原因であり、心筋細胞死の抑制は重症心不全に対する新たな治療の開発に極めて重要である。本研究は、慢性心不全で増加する複数の生物活性物質のうち炎症性サイトカインが心筋細胞のネクロプトーシス(プログラム細胞死)を誘導するものとして重要であることと、ネクロプトーシスの機序としてこれまで知られていた細胞膜障害に加えリソソーム機能制御の障害が重要であることを示した。この成果は、心筋細胞ネクロプトーシス抑制のための治療標的分子に示唆を与えるとともに、細胞死を制御するオルガネラとしてのリソソームの新たな機能を明らかにした意義がある。
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