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2020 年度 実績報告書

うつ病モデルマウスにおける好中球細胞外トラップ形成を標的とした心血管病予防戦略

研究課題

研究課題/領域番号 18K08081
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

山田 浩之  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00240036)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード好中球 / 好中球細胞外トラップ / 血栓形成
研究実績の概要

鬱病は心血管病発症の独立した危険因子であり、心筋梗塞後の予後にも大きく影響している。しかしながら、鬱病における血栓形成増大機序については殆ど明らかにされていない。申請者らは、野生型マウスを用いて鬱様行動を示すモデルマウスの作製に成功した。作製したマウスの頸動脈にFeCl3を塗布し血栓形成モデルを作成した。形成された血栓容積は対照マウスと同等であったが、血栓内のフィブリノーゲン陽性領域は有意に増大していた。血栓病変内における好中球の集積および細胞外トラップ(NETs)形成は鬱様行動を示すマウスにおいて有意に増大していた。さらに、NETs形成を阻害することが報告されているDNase IをFeCl3塗布前より投与したところ、鬱様行動を示すマウスにおける血栓内のフィブリノーゲン陽性領域、好中球集積、およびNETs形成は対照マウスと同等まで抑制された。フィブリン血栓形成には、好中球と活性化血小板との相互作用が深く関与していることが報告されている。各種刺激に対する血小板凝集能および好中球NETs形成能について細胞レベルでの解析を実施した。鬱様行動を示すモデルマウスにおける好中球は、トロンビン刺激にて活性化させた血小板添加による好中球細胞外トラップ形成が、対照マウスに比べ有意に増加していた。好中球と活性化された血小板との相互作用としてPセレクチン/PSGL-1に注目した。好中球におけるPSGL-1の発現レベルは両群で同等であったが、Pセレクチン刺激によるNETs形成は鬱様行動を示すモデルマウスにおける好中球において有意に増大していた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Repeated social defeat exaggerates fibrin-rich clot formation in FeCl3-induced arterial thrombosis mice model by enhancing NETs formation.2021

    • 著者名/発表者名
      Sugimoto T, Yamada H, et al.
    • 学会等名
      第85回日本循環器学会
  • [学会発表] Repeated social defeat exaggerates fibrin-rich clot formation in FeCl3-induced arterial thrombosis mouse model by enhancing NETs formation via modulation of neutrophil functional properties2020

    • 著者名/発表者名
      Sugimoto T, Yamada H, et al.
    • 学会等名
      European Society of Cardiology
    • 国際学会
  • [学会発表] Repeated social defeat exaggerates fibrin-rich clot formation by enhancing NETs formation via platelet-neutrophil interactions2020

    • 著者名/発表者名
      Sugimoto T, Yamada H, et al.
    • 学会等名
      American Heart Association
    • 国際学会

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公開日: 2021-12-27  

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