研究課題
siRNAを用いてTRPV4の発現をノックダウンさせた後にヒト心臓由来筋線維芽細胞に伸展張力を負荷すると、basalの発現において線維化のマーカーであるaSMA、collagen I、fibronectinの蛋白発現が減少し、伸展張力にも応答しなかった。このことはカルシウムイオンチャンネルであるTRPV4が伸展張力を感知し、筋線維芽細胞を脱分化させることを意味する。次に、DNAアレイを用いて伸展張力に応答する遺伝子の発現変化を検討したところ、伸展張力により約2万遺伝子のうち86遺伝子が2倍以上に有意に増大し、142遺伝子が2分の1以下に有意に減少した(N=4, P<0.05)。Bioinfomatics解析では、伸展張力に応答する遺伝子の発現部位、機能解析、シグナル解析を行ったところ、TGFβのシグナルが関与しており、他のシグナルの関与も新たに示唆された。
1: 当初の計画以上に進展している
従来の手法による解析だけでなく、新たな解析手法としてbioinfomatics解析ができるようになったため。
TRPV4のコンストラクトを作製し、伸展張力による細胞内の分布の変化を共焦点下で検討する。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件)
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