研究課題/領域番号 |
18K08085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
小田 真由美 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (80567511)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | エピゲノム / DNAメチル化 / 転写伸長活動 / gene body領域 / ヒストンH3K35トリメチル化 / 老化 / 核内構造 / 細胞種特異性 |
研究成果の概要 |
本研究計画では、心筋細胞特異的遺伝子のgene body領域に広範囲に形成される活性なエピジェネティックドメインについて調べ、この領域が高い転写伸長活性を持つこと、更にこれが心筋細胞に特異的なゲノムワイドなエピジェネティック変化によって形成されている可能性を明らかにした。特に恒常的発現遺伝子におけるヒストンH3K36トリメチル化の分布がゲノムワイドに変化しており、多数の恒常的発現遺伝子の転写伸長が抑制されている状態である可能性を示した。ゲノムワイドな変化によって少数の特異的遺伝子転写が有利になるというモデルを示した。
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自由記述の分野 |
エピゲノム
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究計画では、マウス心臓における予期せぬ細胞種特異的なエピゲノム変化が観察された。細胞特異的な機能を維持するためのゲノムワイドな転写リソース戦略の変化は遺伝子機能の発現とバランスに大きく影響する要因であり、これが細胞種によって異なることを創薬・治療戦略において想定する必要がある。また、年齢的な変化の可能性については老若の細胞変化の細胞種間の差異とその影響の違い、特にヒトにおいては健康寿命を考える上で細胞種としてのデフォルトと初期老化状態の違いを改めて考慮する必要がある。このような問題提起において本研究は重要な知見を与えることができ、創薬・老化対策研究への応用が期待できる。
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