研究課題/領域番号 |
18K08090
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
今泉 聡 福岡大学, 医学部, 准教授 (60609478)
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研究分担者 |
三浦 伸一郎 福岡大学, 医学部, 教授 (20343709)
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
立花 克郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40271605)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | アポ蛋白A-I模倣ペプチド / ナノバブル / 超音波 / 動脈硬化 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、合成したアポ蛋白A-I模倣ペプチドFAMPをナノバブル化し、超音波と併用することによって、その抗動脈硬化作用を一気に高めると同時に、超音波で狙った部位に集中して作用させることができる、まったく新しい動脈硬化治療法を開発することである。 これまでFAMPのナノバブル化と、ナノバブル/超音波によるFAMPの動脈硬化巣への効果的な集積方法の確立のために、基礎的なデータの測定・収集を行ってきた。In vitroの実験では、FAMPをナノバブル化するための条件検討を行い、細胞に対するFAMPとナノバブル、超音波の併用効果を確認している。また、apoE KOマウスとWTマウスから大動脈を摘出し、マウス大動脈用のファントム内に留置して回路を作成し使用することにより、FAMPによるナノバブルの大動脈の動脈硬化部位への集積を観察している。また有効的な超音波照射が可能なマウスモデルの作成と、バブルFAMPの効果を最大限引き出すための不安定プラークモデルマウスの作成を行い、その病理学的な特徴の検討を行っている。FAMPをナノバブル化するための条件検討に加えて、バブルに使用する最適なFAMPの作成のために、新しいFAMPの合成とその特徴の解析も行っている。FAMPをベースにして、FAMPを構成するアミノ酸の一部を変えることにより、いくつかの種類のFAMP変異体を作成している。その中で、細胞に対するコレステロール引き抜き作用が最も強いものを同定した。この改良型FAMPは、apoE KOマウス対する強い動脈硬化抑制作用と、マウスの便中へのコレステロール排出作用を有している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動物モデルの作成に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
In vitro及びin vivoの両面において、FAMP/ナノバブル/超音波の動脈硬化抑制効果の検証を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物モデルの作成とバブルFAMPの確立に時間がかかっており、次年度使用額が生じた。今後は、完了できなかった実験を含め予定した実験を遂行していき、実験に必要な物品の購入を中心に使用していく。
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