研究課題/領域番号 |
18K08090
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
今泉 聡 福岡大学, 医学部, 准教授 (60609478)
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研究分担者 |
三浦 伸一郎 福岡大学, 医学部, 教授 (20343709)
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371) [辞退]
立花 克郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40271605)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アポ蛋白A-I模倣ペプチド / 抗炎症作用 / ナノバブル |
研究実績の概要 |
FAMPの効果を増強するために、改良型FAMPの合成とその特徴の解析を、in vivoおよびin vitroで行っている。有効的な超音波照射が可能なマウスモデル及び、FAMPの効果を最大限引き出すためのモデルとして、不安定プラークモデルマウスの作成を行い、その病理学的な特徴の検証を行った。しかし、作製したモデルマウス解析では、不安定プラークに特徴的なTCFAやlipid richな部分は予想外に少なかった。より簡便な方法でFAMPのナノバブル化と超音波の効果を、in vitro及びin vivoで確認できる方法の検討を行った。その結果、FAMPにより、炎症性サイトカインの産生が抑制されることが明らかとなった。また、これまでFAMPをナノバブル化するための条件検証を行ってきたが、最終的に有効なFAMPのナノバブル化は困難であると判断した。そのため、FAMPの抗炎症効果に対するナノバブルとFAMPの併用効果に集中して実験を行った。マウスのマクロファージ様細胞株であるJ774に、FAMPとLPS(リポポリサッカライド)を添加し、LPSにより誘導される炎症性サイトカインの一つ、TNF-αがどの程度抑制されるかを検証すると、FAMPの濃度に依存して抑制された。次に、ナノバブルを作製し、ナノバブルの有無及びFAMPの有無で、TNF-αの産生にどのような違いがあるのかを様々な条件で検証した。その結果、ナノバブルとFAMPの併用は、FAMPのみと比較してTNF-αの産生を抑制することが明らかとなった。さらに、ナノバブル自体にも抗炎症効果を有することが示唆された。引き続き、ナノバブルだけではなく超音波も組み合わせてFAMPの抗炎症効果をみることにより、FAMP、ナノバブルと超音波の併用効果を見ていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス流行による濃厚接触、自宅隔離等で頻回に実験が中断されたことに加え、不安定プラークモデル動物の作成、FAMPをナノバブル化するための条件検証等に時間がかかり遅れている。現在まで改良型FAMPの合成とその特徴の解析や、ナノバブル作製の検証、ナノバブルとFAMPの併用による抗炎症効果の検証等を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
FAMPの抗炎症作用に関する実験をさらに進め、ナノバブルとFAMPの併用による効果と、そこへ超音波を併用することによる効果を検証していく。動脈硬化を促進させるサイトカインに対する抗炎症作用であれば、動脈硬化モデルよりも短時間でin vitro及びin vivoでの効果確認が可能であり、その方向で実験を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス流行により頻回に実験が中断されたことで、次年度使用額が生じた。今後は、完了できなかった実験を含め予定した実験を遂行していき、実験に必要な物品の購入を中心に使用していく。
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