本邦の高齢化に伴い心不全患者が激増し心不全パンデミックの様相を呈している。高齢者心不全の病態には冠微小循環障害(Microvascular Dysfunction: MVD)が潜んでいることが想定されているが、その評価指標も確立しておらず、評価指標の確立と標準化が求められていた。 本研究から、MVD評価指標の確立・標準化への道筋がつけられると同時に、高齢者心不全の主体である非虚血性心不全の多くのカテゴリーにMVDが潜んでいることが明らかにされた。また、これらのMVDへの治療戦略としていくつかのオプションの可能性が示唆され、これらの成果はガイドラインに記載された。
|