研究課題
今年度はナショナルビッグデータを用いた日英米台間心不全比較研究を行うべく、解析計画と共同研究者との調整を主に行った。海外共同研究者とともに、日英米台4か国間で以下のナショナルデータベースから症例抽出、解析方法に関し、以下のように協議を行った。<ナショナルデータベース>①日本データ:JROAD-DPC(Japanese Registry Of All cardiac and vascular Diseases - Diagnostic Procedure Combination) 日本循環器学会循環器疾患診療実態調査、②英国データ:HES(Hospital Episodes Statistics)、CPRD(Clinical Practice Research Datalink)、③米国データ:NRD(National Readmission Database)、④台湾データ:NHIRD(National Health Insurance Research Database)。<解析計画>①患者背景、併存疾患有病率の比較、②院内死亡率の比較(背景因子による調整前、調整後)、③退院後30日再入院率の比較(全理由・心不全)、④入院中のHealthcare resource utilizationの相違比較(冠動脈造影、右心カテーテルなど心血管検査、心血管手術など治療の施行数)、⑤年齢による層別化、⑥各国データベースから院内死亡をアウトカムとした予後モデルを作成し、他国データベースにおける妥当性の検証し、最もGlobalにかつ正確に予後を予測できるモデルの開発。その上で、解析計画書を作成した。
2: おおむね順調に進展している
3年計画の2年目でナショナルビッグデータを用いた国際比較の具体的解析計画段階まで来ている。
今年度作成した解析計画書に基づき、各国共同研究者と直接協議しながら順次解析を行う予定である。
本年度末に、英国において海外共同研究者との直接打ち合わせ、米国心臓病学会での成果発表、日本循環器学会シンポジウムにおける成果発表を予定していたが、コロナウイルスの蔓延によりいずれも延期となり、本研究を遂行する上で本年度に必要としていた経費が使用できなくなった。したがって、次年度は国際研究を可能な限り完遂するために直接打ち合わせの機会と成果発表の機会が多くなると考えられ、それらに充てる予定である。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件)
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