研究実績の概要 |
BET阻害剤の耐性機序を探索するため、次世代シークエンサーを用いてsmall RNAの解析を追加して行った。細胞株にはHCC2429がん細胞を用いた。同細胞へBET阻害剤であるJQ-1を投与し、細胞からsmall RNAを抽出した。抽出したRNAを、次世代シークエンサーを用いてsmall RNAの発現解析を行った。我々が以前に行った予備実験の結果同様、JQ-1を投与するとsmall RNAの一つであるmicroRNAの発現パターンに変化が認められた。さらに解析を進めたところ、その他のsmall RNAでも違いが認められた。 同様のmicroRNA発現パターンの変化がその他のがん細胞でも認められるのか、Triple-Negative乳がん細胞(BT-549, Hs578T, MDA-MB-231, MDA-MB-436, MDA-MB-157, MDA-MB-453)を用いて評価することとした。Triple Negative乳がん細胞のいくつかにJQ-1を投与し、細胞増殖アッセイを用いてその効果を比較した。その結果を元に、small RNAの解析に進めるTriple-Negative乳がん細胞を評価中である。 BET阻害剤耐性株の作製を行った。Triple-Negative乳がん細胞にJQ-1を少量から投与して培養を継続した。細胞毎にJQ-1の濃度を漸増しながら培養を継続し、JQ-1耐性乳がんを作成している。
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