本研究では、COPDにおけるLHX9の役割を解明することを目的とした。COPD患者のⅡ型細胞ではLHX9のmRNA発現が上昇していた。さらに多変量回帰分析にて、LHX9の発現量は対標準1秒量と統計学的に有意な相関を示すことが明らかになった。次にA549細胞を炎症性サイトカインや酸化ストレスで刺激したところinterferon-γ(IFNγ)がLHX9のmRNAおよび蛋白質の発現を増加させた。さらにRNA干渉法を用いて、LHX9がA549細胞の細胞死感受性を亢進させることを示した。本結果からCOPD病態では、IFNγがⅡ型細胞のLHX9発現を増加させ細胞死感受性を亢進させる可能性が考えられた。
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